Ythe Records (レコードとCDの日々)

いいな、と思った音楽を紹介しているブログです。新しい音楽を聴くきっかけになれたら幸せです。

"Heroes" / David Bowie

記念すべき本ブログ一枚目は、言わずと知れた名盤、David Bowieの"Heroes"です。

1977年発売。

いまさらレビューすることなんかないだろとも思うのですが、行ってみましょう(笑)

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品番をネットで調べたところ、1977年US盤だそうです。オンタリオ州のトロントのお隣、ニューヨーク州バッファローにある小さなレコード屋さんで購入しました!

$9.99!

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中の袋には歌詞が載っていました。

このジャケットは去年発売された、ボウイ10年ぶりのアルバム、The Next Dayで使われたので、どうしてもレコードで欲しかったのです(笑)

有名な話ですが、このころのボウイはヤク中から立ち直るためにドイツのベルリンにいました。そのころの作品がベルリン三部作と呼ばれるもので、その3枚の2枚目にあたるのがこの作品です。(ちなみに3枚目のLodgerはベルリンレコーディングではないそうです。)

 

曲目

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参加メンバー↓

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前作のLowに引き続きBrian Eno先生参加!このころは私の好きな化粧ぎらぎらのイーノさんではないのですが(笑)、ボウイと一緒に素晴らしい作品を作ってくれました。

さらにはKing CrimsonのRobert Frippまで参加という、とんでもない布陣です。

(そういえばKing Crimson再始動とのことですね、今回はなんとドラマーが3人だそうで、非常に楽しみです(笑))

A面は、歌もの曲、B面はインスト曲という構成になっています。

A-1、Beauty And The Beastから、ギターの音がとっても不思議で、特にA-3のタイトル曲、Heroesは、シンセサイザーのように長く伸ばした音、キラキラの音、いろんなギターの音が聞けます。

なんとなく90年代のシューゲイザーといわれたミュージシャンはここに影響されてるのではないかと思ってしまうのは、私だけでしょうか。基本的にずっとシュワシュワした音が鳴っています。A-2、Joe The Lionでは、後ろでひたすらフリップお得意の人間シーケンサーが鳴っています。

音の面でも素晴らしいのですが、なんと言ってもメロディが良い!単純に良い曲ばかりです。ちょっととっつきづらいと思っている方もぜひ聴いて欲しいです。理屈抜きで良いメロディの曲たちです。

B-1、V-2 Schneiderでは、少し歌も歌っているのですが、歌というよりは、効果音のように使われています。タイトルのSchneiderは、クラフトワークの創始者の一人、Florian Schneiderから取られているといわれています。

B-2、Sense Of Doubt、B-3、Moss Garden、B-4、Neukölnは音が切れ目なく繋がった曲で、風の音や効果音、管楽器が鳴っていて、静かでとても綺麗な曲です。Moss Gardenはタイトル通り、日本のイメージで、琴が使われています。特にNeukölnは音数の少ない中で、静かになるシンセサイザーと、ボウイのサックスがとんでもなくかっこよいです。

そして最後のB-5、The Secret Life Of Arabiaで、突然雰囲気が変わる(笑)

ここが大好きで、張り詰めた空気が一気にこの曲で爆発!そして良い曲!ボウイのファルセットと低い声の使い分けが本当にかっこいい、もうレビュー、感想を通り越してただのボウイ大好き日記になってます(笑)

実は最初に聞いたときは、B面の重々しい雰囲気に圧倒されてしまって、なんとなく聞かずにいました。「アート」とか言われるとさらに、いやになっちゃう(笑)

名盤といわれていると、自分が勝手に作り上げた名盤像に当てはめてしまうことが往々にしてあると思います。

ただ、世間の評価を抜きにして、単純に楽しめるかどうかを重視して聞いていただきたいです。

 

 

Ythe