Ythe Records (レコードとCDの日々)

いいな、と思った音楽を紹介しているブログです。新しい音楽を聴くきっかけになれたら幸せです。

Bleach / Nirvana

こんにちは。

本日はこちら、NirvanaのBleachです。

1989年発売。ニルヴァーナの1stアルバムです。

 

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ジャケットがかっこいい。私が持っているのは、2009年発売の20th Anniversary Editionで、リマスターがされており、1990年のライブが追加されています。

 レコード↓

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 このTの形のマークは、Verve Recordsのレーベルに書かれていたマークを模しているものです。そういえばニルヴァーナはVerve Records所属のヴェルヴェット・アンダーグラウンドもカバーしていたので、その影響なのかな??

初回2000セットは、89年のオリジナル盤と同じで、白いレコードだそうです。私のものは残念ながら黒い普通のレコードでした。

 ジャケットの内側↓

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やさしい微笑のカート・コバーン。Nevermindの発売後にこんな顔の写真がないな・・・。

ブックレットつき↓

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89年というと、グランジブーム前夜といった感じで、このアルバムもUSチャート89位とそこまで売れたわけではないのですが、2ndアルバム、Nevermindのあとに聞かれた方も多いのではないでしょうか。

 

ニルヴァーナに関する説明は、もうそこかしこにあるのでしませんが(笑)、個人的にはこのファーストアルバムをおすすめします!

全編通してギターのぎちぎちな音、ベースのぶりぶりな音、ドラムはスカスカ(笑)インディー感がとてつもなくかっこいいです。

Nevermindの音を想像して聞いてしまうと、肩透かしを食らうと思います。ただ、こっちのほうが、音をたくさん重ねてない分、バンドの音がはっきり綺麗に聞こえます。

そしてこのBleachでは、有名なデイヴ・グロールではなく、チャド・チャニングが参加しています。どうやらカートは彼のドラミングが気に入ってなかったらしく、もっと重たい音を出せるドラマーがよかったそうです。たしかにデイヴに比べると、ちょっと浮き足立ったような印象のドラムですが、このアルバムのヘロヘロ感とマッチしていると思います。

 Floyd The Berbar、Paper Cuts、Downerは、デイル・クローヴァーというドラマーが参加しています。彼はニルヴァーナとも仲良しなメルビンズというバンドのドラマーです。

ちなみに、ジャケット右側の髪がもじゃもじゃの(笑)ギタリストが写っています。彼はジェイソン・エヴァーマンという人で、レコーディングには参加していません。発売前に脱退したのですが、レコーディング費用を貸してくれたので、名前だけアルバムに記載されたそうです。

 

 

曲目↓

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 A-1、Blew。ダウンチューニングプラス1音下げのベースからこのアルバムは始まります。この曲は彼らのライブのラストを飾る定番曲です。低くうなるようなボーカルが特徴的です。ぞくぞくします。

A-2、Floyd The Barberも、とても暗い雰囲気なのですが、ギターソロが急にメロディアスになるところがかっこいい。

A-3、About A Girl、この曲はカート・コバーンのポップな部分が出た曲で、このアルバムでは珍しく明るい雰囲気。

A-4、Schoolは、ギターのリフが印象的なナンバー。ギターでコピーするならこの曲が楽しいと思います!

A-5、Love Buzzは、オランダのバンド、Shocking Blueのカバーです。ちょっとコミカルな曲調で、間奏はノイズだらけ!Live At Readingではこの部分でギターをぶん投げていました(笑)

A-6、Paper Cutsは、スローテンポに重々しいギターがかっこいい曲です。歪ませまくったギターのフィードバックが気持ちいい。歌詞にはNirvanaという言葉が登場します。なんだかとても苦しそうにNirvanaを連呼・・・

A-7、Negative Creepも、ギターのリフが印象的。カートは早いソロなどは弾かないですが、フレーズがいつもかっこよくて、誰も考え付かないようなことをします。これも6弦で上に行ったり下に行ったりしてるだけなのですが、簡単そうに見えて実はそうでもない。コード進行もあまりほかの人はやらないようなものが多いです。

 

B-1、Scoffは、ザクザクしたギターとベースに乗せて、マイナー調とメジャー調を行ったり来たり。ツーバスドラムが利いています。

B-2、Swap Meetは不思議な音の運びのギターリフの曲です。

B-3、Mr. Moustacheは、彼らのパンクサイドが垣間見える曲です。早いベース、ギターリフに乗せて、繰り返されるメロディ、サビのちょっとポップなハモリ。ニルヴァーナの真骨頂です。

B-4、Siftingは、ミュートされて潰れた様なギターリフ、低くうなるベース。テンポが速くなって、また戻る。カートは本当に才能のある人だったと思います。ただのグランジミュージシャンではありません。

ここまでが、89年に出たときの曲です。この後の2曲は、92年のCDリリースのときに追加されたものです。

B-5、Big Cheeseは、なんといってもこのイントロ。ギターのボリュームを使って、フィードバックを操って作られたものですが、なんとも不気味な印象を与えます。

B-6、Downer。最後に畳み掛けるパンキッシュな曲です。ものすごく早いギターとベース、低くまくし立てるような歌。そしてサビで爆発!

そして、最後はあっさり終わります。

音は、同じ感じなので、全曲通して統一感があるのですが、いろいろなタイプの曲が入っています。

このアルバムの曲は、ライブでやることが多かったみたいです。意外とカートはこのアルバムが気に入っていたのかもしれない。

 

 

 

売れて祭り上げられる前のニルヴァーナ。もちろん次のNevermindも最高にかっこいいのですが、単純に音楽を楽しんで演奏しているニルヴァーナを聴ける唯一のアルバムです。ラストアルバムのIn Uteroや、カートの死後に発売されたMTV Ampluggedも大好きですが、なんとなく悲しい雰囲気が漂っていて(それは彼が直後に亡くなったのを知っているせいかもしれませんが)なぜ彼は死ななくてはならなかったのか、誰か彼を救えなかったのか、いろいろ考えが巡ってしまって、楽しい気持ちにはなれないです。

ただ、このアルバムは、歌詞も尖っていて、怒りに満ちてはいるのですが、楽しい雰囲気も感じられるので、気軽に聞けると思っています。

 

そして、今日2月20日はカートの47回目の誕生日。ニルヴァーナはいつまでも私のヒーローです。