Ythe Records (レコードとCDの日々)

いいな、と思った音楽を紹介しているブログです。新しい音楽を聴くきっかけになれたら幸せです。

とんでもなく更新があいてしまいました・・・!!!

こんばんは。

こんなちっぽけなブログでも見てくださっている方々がいらっしゃるみたいで、本当にありがとうございます。

 

日本に帰ってきましたので、また更新をさせていただきます。

 

今後とも是非よろしくお願いいたします!

Record Store Day 2014

こんにちは。

先日4月19日は、レコードストアデイと呼ばれる、レコードショップのイベントがありました。

このイベントは、大きいチェーン展開をしていない、個人経営のレコード屋で行われるものです。今年もいろいろな国で開催されて、アメリカ、イギリス、カナダ、ドイツ、フランスなど、10カ国ほどで同日開催されました。

 

レコードストアデイでは、たくさんのミュージシャンがその日限定のレコードを発売します。中には全世界500枚など、とても貴重なものもあって、朝から並んでお目当てのものを買われる方もいらっしゃいます。

そして、さらには、その国限定のレコードもあったりします。(ただ、後々ほかの国のレコード屋さんが輸入してくる場合もあるみたいですが。)

 

 

 

私はアメリカのニューヨーク州バッファローの、Record Theatreという地元の小さいレコード屋さんに行ってきました。

 

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朝の10時開店なのですが、12時前に行ったら、このような列が・・・

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レコードストアデイコーナーが設けられていましたが、もはやスカスカ状態。

欲しいものはリストアップして行ったのですが、一番欲しかったDavid Bowieの1984はなくなっていました。

 

お店の中では、店員さんとその仲間たちのバンドが演奏をしていました。狭いお店の中でレコードとCDに囲まれて演奏している姿はとても新鮮でかっこよかったです。

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演奏が終わった後は、彼は仕事に戻っていました(笑) 

 

ほかのお店もライブを開くところがたくさんあったみたいです。

こちらはトロントの家の近くのレコードショップの看板。

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私はこちらの6枚を購入。

 

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The Flaming Lips / 7 Skies H3

V.A. / The Rough Guide To Psychedelic Bollywood

Rockabye Baby / Lullaby Renditions Of David Bowie

The Zombies / Oddessey & Oracle

David Bowie / Space Oddity

Roxy Music / Viva!

 

最近では、ダウンロードコードをつけたり、同じ内容のCDをまるまる1枚つけたりして、パソコンに移して、ポータブルプレイヤーなどでも聞けるような配慮がされています。これが結構買うときのポイントだったりします。

 

 いま、ゆっくり聴いていますので、追々感想など書きたいと思います。

 

 

Discreet Music / Brian Eno

こんにちは。しばらく更新が空いてしまいました。

 

今日はこちら、Brian EnoのDescreet Musicです。

1975年発表。

いま手元にCDがないのですが、私が持っているのは日本盤の紙ジャケット仕様の物です。

とても綺麗なジャケットです。黒みがかった写真に、何やら右下には意味ありげに四角く鮮明になった部分が。

 

1973年、Roxy MusicのセカンドアルバムFor Your Pleasureを録音後、バンドをやめて、イーノはソロキャリアをスタートさせました。

そしてこのアルバムは、4作目に発表されました。

この頃はまだアンビエント、というコンセプトは確立されていないのですが、その始まりを感じさせる作品です。

一曲目、Discreet Musicは30分越えの大作。エリック・サティの家具の音楽にインスパイアされた、部屋の雰囲気と調和する音楽です。

静かに流れる、幾つものシンセサイザーのフレーズが少しずつ変化していき、絡まり合うところは、聴いていて本当に気持ちが良いです。

 

レコードのB面は3曲。こちらはパッヘルベルのカノンをアレンジした曲です。

これは初めて聴いた時は、衝撃でした。B-1、Fullness Of Windは、誰もが聴いたことのあるカノンが、とてつもなく遅いテンポで始まります。そして、少しずつ少し弦楽器のパートがずれていきます。乱暴に言えば、めちゃくちゃになっているようにも聞こえるのですが、しかし、これが綺麗に聞こえてしまうのです。

B-2、French Catalogues、B-3、Brutal Ardourと、同じようにカノンが続きます。

ただ、アンビエントと違って、しっかり和音が響くので、集中して聴いても全く退屈しないです。ですので、彼の提唱するアンビエントの、「聴くことも無視することも出来る」音楽とはちょっと違うのですが、ゆったりとした気持ちになれるアルバムです。特にBrutal Ardourは、短調の和音が非常に綺麗で、心を奪われます。

 

適度なカオス感が、心地よいアルバムです。意外とアバンギャルド系が好きな人もいけるかも?

 

ここから彼のアンビエントが始まったと思うと、とても重要な作品だと思います。

 

 

Bleach / Nirvana

こんにちは。

本日はこちら、NirvanaのBleachです。

1989年発売。ニルヴァーナの1stアルバムです。

 

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ジャケットがかっこいい。私が持っているのは、2009年発売の20th Anniversary Editionで、リマスターがされており、1990年のライブが追加されています。

 レコード↓

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 このTの形のマークは、Verve Recordsのレーベルに書かれていたマークを模しているものです。そういえばニルヴァーナはVerve Records所属のヴェルヴェット・アンダーグラウンドもカバーしていたので、その影響なのかな??

初回2000セットは、89年のオリジナル盤と同じで、白いレコードだそうです。私のものは残念ながら黒い普通のレコードでした。

 ジャケットの内側↓

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やさしい微笑のカート・コバーン。Nevermindの発売後にこんな顔の写真がないな・・・。

ブックレットつき↓

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89年というと、グランジブーム前夜といった感じで、このアルバムもUSチャート89位とそこまで売れたわけではないのですが、2ndアルバム、Nevermindのあとに聞かれた方も多いのではないでしょうか。

 

ニルヴァーナに関する説明は、もうそこかしこにあるのでしませんが(笑)、個人的にはこのファーストアルバムをおすすめします!

全編通してギターのぎちぎちな音、ベースのぶりぶりな音、ドラムはスカスカ(笑)インディー感がとてつもなくかっこいいです。

Nevermindの音を想像して聞いてしまうと、肩透かしを食らうと思います。ただ、こっちのほうが、音をたくさん重ねてない分、バンドの音がはっきり綺麗に聞こえます。

そしてこのBleachでは、有名なデイヴ・グロールではなく、チャド・チャニングが参加しています。どうやらカートは彼のドラミングが気に入ってなかったらしく、もっと重たい音を出せるドラマーがよかったそうです。たしかにデイヴに比べると、ちょっと浮き足立ったような印象のドラムですが、このアルバムのヘロヘロ感とマッチしていると思います。

 Floyd The Berbar、Paper Cuts、Downerは、デイル・クローヴァーというドラマーが参加しています。彼はニルヴァーナとも仲良しなメルビンズというバンドのドラマーです。

ちなみに、ジャケット右側の髪がもじゃもじゃの(笑)ギタリストが写っています。彼はジェイソン・エヴァーマンという人で、レコーディングには参加していません。発売前に脱退したのですが、レコーディング費用を貸してくれたので、名前だけアルバムに記載されたそうです。

 

 

曲目↓

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 A-1、Blew。ダウンチューニングプラス1音下げのベースからこのアルバムは始まります。この曲は彼らのライブのラストを飾る定番曲です。低くうなるようなボーカルが特徴的です。ぞくぞくします。

A-2、Floyd The Barberも、とても暗い雰囲気なのですが、ギターソロが急にメロディアスになるところがかっこいい。

A-3、About A Girl、この曲はカート・コバーンのポップな部分が出た曲で、このアルバムでは珍しく明るい雰囲気。

A-4、Schoolは、ギターのリフが印象的なナンバー。ギターでコピーするならこの曲が楽しいと思います!

A-5、Love Buzzは、オランダのバンド、Shocking Blueのカバーです。ちょっとコミカルな曲調で、間奏はノイズだらけ!Live At Readingではこの部分でギターをぶん投げていました(笑)

A-6、Paper Cutsは、スローテンポに重々しいギターがかっこいい曲です。歪ませまくったギターのフィードバックが気持ちいい。歌詞にはNirvanaという言葉が登場します。なんだかとても苦しそうにNirvanaを連呼・・・

A-7、Negative Creepも、ギターのリフが印象的。カートは早いソロなどは弾かないですが、フレーズがいつもかっこよくて、誰も考え付かないようなことをします。これも6弦で上に行ったり下に行ったりしてるだけなのですが、簡単そうに見えて実はそうでもない。コード進行もあまりほかの人はやらないようなものが多いです。

 

B-1、Scoffは、ザクザクしたギターとベースに乗せて、マイナー調とメジャー調を行ったり来たり。ツーバスドラムが利いています。

B-2、Swap Meetは不思議な音の運びのギターリフの曲です。

B-3、Mr. Moustacheは、彼らのパンクサイドが垣間見える曲です。早いベース、ギターリフに乗せて、繰り返されるメロディ、サビのちょっとポップなハモリ。ニルヴァーナの真骨頂です。

B-4、Siftingは、ミュートされて潰れた様なギターリフ、低くうなるベース。テンポが速くなって、また戻る。カートは本当に才能のある人だったと思います。ただのグランジミュージシャンではありません。

ここまでが、89年に出たときの曲です。この後の2曲は、92年のCDリリースのときに追加されたものです。

B-5、Big Cheeseは、なんといってもこのイントロ。ギターのボリュームを使って、フィードバックを操って作られたものですが、なんとも不気味な印象を与えます。

B-6、Downer。最後に畳み掛けるパンキッシュな曲です。ものすごく早いギターとベース、低くまくし立てるような歌。そしてサビで爆発!

そして、最後はあっさり終わります。

音は、同じ感じなので、全曲通して統一感があるのですが、いろいろなタイプの曲が入っています。

このアルバムの曲は、ライブでやることが多かったみたいです。意外とカートはこのアルバムが気に入っていたのかもしれない。

 

 

 

売れて祭り上げられる前のニルヴァーナ。もちろん次のNevermindも最高にかっこいいのですが、単純に音楽を楽しんで演奏しているニルヴァーナを聴ける唯一のアルバムです。ラストアルバムのIn Uteroや、カートの死後に発売されたMTV Ampluggedも大好きですが、なんとなく悲しい雰囲気が漂っていて(それは彼が直後に亡くなったのを知っているせいかもしれませんが)なぜ彼は死ななくてはならなかったのか、誰か彼を救えなかったのか、いろいろ考えが巡ってしまって、楽しい気持ちにはなれないです。

ただ、このアルバムは、歌詞も尖っていて、怒りに満ちてはいるのですが、楽しい雰囲気も感じられるので、気軽に聞けると思っています。

 

そして、今日2月20日はカートの47回目の誕生日。ニルヴァーナはいつまでも私のヒーローです。

 

Neu! '75 / Neu!

本日はこちら、Neu!のNeu! '75です。

1975年発売。

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 なんてすっきりしたデザイン。このアルバムは、彼らの3枚目なのですが、1、2作目のジャケットも同じです。色が違うだけ。かっこいい。

私の持っているLPは2010年のリイシュー盤です。やたら静電気がすごい。

 

Neu!(ノイ)は、クラウス・ディンガー(ドラム、ギター)と、ミヒャエル・ローター(ギター、キーボード)の二人組みの、ドイツのバンドです。

ハンマービートと呼ばれる、リズムが特徴で、レディオヘッドのトム・ヨークや、Pilのジョン・ライドンなど、ミュージシャンから愛されているバンドです。

彼らはファーストアルバム、Neu!が一番有名で人気があるかと思いますが、私はこのアルバムも好きです。

 

曲目↓

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75年といったら、まだパンクもニューウェーブも登場する前なのですが、この人たちは、そういったジャンルを先取りしているかのようなアルバムを作ってしまいました。

(ジャンルについては後ほど。)

ただ、このとき二人はすでに違う方向に歩み始めていたらしく、A面はミヒャエルサイド、B面はクラウスサイドといったように、印象の異なる曲で構成されています。

特にB面は、ドラムにクラウスの兄弟、トム・ディンガーと、Hans Lanpe(読み方がわからん(笑))を起用。この二人とクラウスはのちにラ・リュッセルドルフというバンドを結成します。

A-1、Issiでは、前の2作の延長のような、ハンマービートが気持ちのいい曲です。8分で刻まれるバスドラムのおかげで、陶酔感を生み出しています。

A-2、See Landは、ギターが特徴的な、ゆったりしたナンバー。UKでもUSでもない、ヨーロッパを感じさせる浮遊感のあるメロディが鳴り響きます。

A-3、Leb' Wohlでは、風や海の音に乗せて、やさしいピアノが鳴っています。エコーがかかった声で何か語りかけてくるのですが、ドイツ語はわからず(笑)アンビエントのさきがけのような、このまま時が止まってほしくなるような曲です。

面白いことに、アンビエントの提唱者、ブライアン・イーノは、ドイツのバンドとも交流があって、のちにミヒャエルが結成する、ハルモニアというバンドと一緒にアルバムを作ったりしています。(1976年録音、発表は97年)

そう考えると、このNeu!から始まり、イーノ、そして前に紹介したデヴィッド・ボウイのベルリン三部作に繋がっているのだと思います。

 

B面は、ガラッと印象が変わって、攻撃的な曲のオンパレード!

B-1、Heroは、激しいドラムに乗せて、叫ぶボーカル!いままでの陶酔感を誘うハンマービートというよりは、ニューウェーブのような、破壊的なリズムです。

そして、なによりこのタイトル!彼らが、デヴィッド・ボウイの”Heroes"に多大な影響を与えていることがすぐわかります!(笑)実際、このタイトルから拝借したといわれています。(もちろん、曲が似ているということはありません。ただ、近い雰囲気は感じられると思います。)

B-2、E-Musikは、ドラムになにやらエフェクトをかけているようで、すごく金属的な音がします。こういったところにジョン・ライドンが影響を受けているのでしょうか。Public Image Ltd.のメタル・ボックスでこんな感じのドラムの音があったな~なんて思い出しました。

この曲がこのアルバム一番のおすすめ!

攻撃的な曲が一転、風の音になり、静かになります。

ああ、幸せな時間が終わっちゃう。

と思っていると、まだ終わりません。

B-3、After Eightでテンション最高潮。ギターがじゃんじゃん鳴って、怖いぐらいの叫び。

そしてびっくりするほどパッと終わってしまう。

 

なんだこれは、75年でこんなことやってるやつらがいたのか。すごすぎる。

個人的に、ジャンル分けというものが好きではないのです。このアルバムを聞くと、ジャンルというものがどれだけ意味のないものなのか、すぐにわかります。

一枚のなかで、アンビエント、パンク、ニューウェーブ、テクノ、そのほかたくさんの要素が入ってしまっています。ということは、このアルバムはなんなんだ。

ジャンル分け出来ません。

かっこいいアルバムは、いつもそうです。彼らにしか出来ない音楽をやっているのです。

あと好きではない理由のひとつはもっと単純です、レコード屋によって置いてあるコーナーが違う(笑)Neu!なんかサイケにあったりクラウト・ロックにあったり、普通にロックコーナーにあったり・・・。いっそのことジャズとかR&Bとかも分けないで全部A~Zに分けてくれればいいのに(笑)

皆様、ジャンル分けをどうお考えでしょうか。

 

また、こういう曲のつながりの気持ちいいアルバムは、ダウンロードして一曲ずつ聞いていたらまったく味わえないものです。

みなさんも時間があれば、椅子に座って、あるいはみんなで踊りながらこのアルバムを聞いてみてください。

ぶったまげるはずです。

The Masked Marauders / The Masked Marauders

今日はこちらのアルバム、The Masked Maraudersのセルフタイトルアルバムです。

1969年発表。 1969年は本当にすごいアルバムが多いです。

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ジャケットがかっこいい。トロントのKops Recordsで$2.99でした。安い!

 

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曲目↓

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このアルバムの発売当初、かのローリングストーン誌が「このバンドは、The Beatlesのポール・マッカートニーとジョン・レノン、The Rolling Stonesのミック・ジャガー、ボブディランの覆面バンドである、さらにこのアルバムのプロデュースはアル・クーパーだ」という記事を載せました。

さらに「レコード会社との契約の関係で名前と顔は出せない」とのこと。

なんていうメンツ!ロック史上最強アルバム間違いなし!!!!

しかし!!!

実はこの記事、当時流行っていた、スーパーグループ、Led ZeppelinやBlind Faceに便乗した、ジョークだったのです・・・(今考えるととんでもない嘘(笑))

その記事を読んで、当然みんな信じてしまいました。

 

A-1、I Can't Get No Nookieから、ローリングストーンズ調のロックンロールに乗せて、ミック・ジャガーのシャウト!でもそっくりさん!(笑)タイトルからして狙っています。

そのあとも、A-2、Duke Of Earlは、ボブ・ディランのようなボーカルも登場。60年代のロックのいいとこどり!乗りのいいロックンロールが続きます。

A-5、The Book Of Loveには、ビートルズのノルウェーの森が・・・。

このアルバムのハイライト、B-3、Seasons Of The Witchでは、ミック・ジャガーとボブ・ディランの夢の競演、のように聞こえる!(笑)ギターの音もどことなくジョン・レノン風。

 

全体的にゆる~い、遊び心がたくさんの、聞いていて気持ちのいいアルバムです。

ただ、個人的な意見としては、あながちうわさは嘘ではないのではないか、と考えています。特にミックは本当に参加しているのではないかな!?

あの4人が楽しく演奏している姿を妄想してしまいます。

結局、上記のメンバーが参加していようがいまいが、とてもかっこいいアルバムです。しばらく廃盤だったようですが、一度CDで再発され、去年また発売開始したようで、手に入りやすくなっていると思います。

そのうわさが本当かどうか、ためしに聞いてみてください!

 

(写真がなぜか回転してくれない・・・泣)

 

"Heroes" / David Bowie

記念すべき本ブログ一枚目は、言わずと知れた名盤、David Bowieの"Heroes"です。

1977年発売。

いまさらレビューすることなんかないだろとも思うのですが、行ってみましょう(笑)

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品番をネットで調べたところ、1977年US盤だそうです。オンタリオ州のトロントのお隣、ニューヨーク州バッファローにある小さなレコード屋さんで購入しました!

$9.99!

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中の袋には歌詞が載っていました。

このジャケットは去年発売された、ボウイ10年ぶりのアルバム、The Next Dayで使われたので、どうしてもレコードで欲しかったのです(笑)

有名な話ですが、このころのボウイはヤク中から立ち直るためにドイツのベルリンにいました。そのころの作品がベルリン三部作と呼ばれるもので、その3枚の2枚目にあたるのがこの作品です。(ちなみに3枚目のLodgerはベルリンレコーディングではないそうです。)

 

曲目

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参加メンバー↓

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前作のLowに引き続きBrian Eno先生参加!このころは私の好きな化粧ぎらぎらのイーノさんではないのですが(笑)、ボウイと一緒に素晴らしい作品を作ってくれました。

さらにはKing CrimsonのRobert Frippまで参加という、とんでもない布陣です。

(そういえばKing Crimson再始動とのことですね、今回はなんとドラマーが3人だそうで、非常に楽しみです(笑))

A面は、歌もの曲、B面はインスト曲という構成になっています。

A-1、Beauty And The Beastから、ギターの音がとっても不思議で、特にA-3のタイトル曲、Heroesは、シンセサイザーのように長く伸ばした音、キラキラの音、いろんなギターの音が聞けます。

なんとなく90年代のシューゲイザーといわれたミュージシャンはここに影響されてるのではないかと思ってしまうのは、私だけでしょうか。基本的にずっとシュワシュワした音が鳴っています。A-2、Joe The Lionでは、後ろでひたすらフリップお得意の人間シーケンサーが鳴っています。

音の面でも素晴らしいのですが、なんと言ってもメロディが良い!単純に良い曲ばかりです。ちょっととっつきづらいと思っている方もぜひ聴いて欲しいです。理屈抜きで良いメロディの曲たちです。

B-1、V-2 Schneiderでは、少し歌も歌っているのですが、歌というよりは、効果音のように使われています。タイトルのSchneiderは、クラフトワークの創始者の一人、Florian Schneiderから取られているといわれています。

B-2、Sense Of Doubt、B-3、Moss Garden、B-4、Neukölnは音が切れ目なく繋がった曲で、風の音や効果音、管楽器が鳴っていて、静かでとても綺麗な曲です。Moss Gardenはタイトル通り、日本のイメージで、琴が使われています。特にNeukölnは音数の少ない中で、静かになるシンセサイザーと、ボウイのサックスがとんでもなくかっこよいです。

そして最後のB-5、The Secret Life Of Arabiaで、突然雰囲気が変わる(笑)

ここが大好きで、張り詰めた空気が一気にこの曲で爆発!そして良い曲!ボウイのファルセットと低い声の使い分けが本当にかっこいい、もうレビュー、感想を通り越してただのボウイ大好き日記になってます(笑)

実は最初に聞いたときは、B面の重々しい雰囲気に圧倒されてしまって、なんとなく聞かずにいました。「アート」とか言われるとさらに、いやになっちゃう(笑)

名盤といわれていると、自分が勝手に作り上げた名盤像に当てはめてしまうことが往々にしてあると思います。

ただ、世間の評価を抜きにして、単純に楽しめるかどうかを重視して聞いていただきたいです。

 

 

Ythe